偉大な先輩達を超えろ!名門・水戸葵陵 (高校剣道)

 

学生剣道が盛んな地域と言えば九州だ。九州は全国の道場の2割が密集していると言われる。小さい頃から身近に剣道があるからだろうか、熊本の九州学院や福岡の福岡大大濠、東福岡、宮崎の高千穂、長崎の島原などを始めとする九州の学校が中学・高校剣道を長年席巻し続けている。

ちなみに、高校剣道の4大大会、すなわち選抜、玉龍旗、魁星旗、そしてインターハイの優勝校は2013年から昨年までの5年間全て九州の高校だ。九州以外の高校が優勝したのは2012年インターハイ→桐蔭(神奈川)、選抜→本庄第一(埼玉)まで遡らなければならない。

2012年に全国を制した桐蔭と本庄第一は共に関東の高校。人口の多い関東も学生剣道で多くの強豪選手を生み出してきた。実績の面から言えば、東京の高輪、神奈川の桐蔭、茨城の水戸葵陵が関東のトップ3だろう。残念ながら東京の高輪高校は名将・甲斐監督が2015年を最後に退任、高校のスポーツ推薦も終了となったため全国の舞台からは姿を消した。(ちなみに甲斐監督は退任後、宮崎の日章学園の監督に着任、今後の活躍が楽しみである)

日章学園、甲斐イズムで全国の舞台へ! (高校剣道)

2018.03.13

今回はこの関東の雄、水戸葵陵にスポットを当ててみたい。

 

水戸葵陵の実績

その名の通り茨城県水戸市に位置する水戸葵陵の戦績は高校剣道界に燦然と輝く。

 

インターハイ  団体優勝2回(平成 18, 21 年)  個人優勝4回(平成 6, 13, 23, 26 年)

全国選抜  団体準優勝4回 (平成 7, 17, 25, 28 年)

玉竜旗  団体準優勝2回(平成 21, 23 年)

魁星旗  団体優勝5回(平成 7, 8, 9, 14, 17 年)

いやーホントに凄い。これだけの実績を残している高校は日本全国でも片手で数えられるくらいしかあるまい・・・

まさに高校剣道界を代表する存在だ。

昨年は世代を代表する寒川 (3年) を擁して全国優勝を狙ったものの、選抜団体決勝では九州学院に惜敗、玉龍旗では準々決勝で寒川が兵庫育英の横藤に大将戦で敗退、最後のインターハイ団体では緒戦で九学に雪辱を果たすもののそこで力尽きたか、次の対島原戦で敗退し残念ながらいずれの大会でも優勝はならなかった。それだけに水戸葵陵の今年にかける決意は並々ならぬものがあるだろう。更に今年は岩部が最終学年を迎える年でもある。

 

葵陵の新大将

寒川や杉田ら3年生が引退後に大将を務めているのが岩部 (3年) だ。

岩部は香川・光龍館の出身。2015年の道連全国大会で個人準優勝。ちなみに決勝で敗れた神武館の木島は現在の福岡大大濠大将で先日の九州大会で個人準優勝を果たした。この二人の大将がまた全国の舞台で剣を交える日も近いだろう。

さて、中学を卒業した岩部は香川を離れ、国士館大学時代の同期である君島監督の指導を受けるため水戸葵陵に進学した。期待にそぐわず岩部は1年次からレギュラーに入り、1つ上の寒川、杉田、青木、貝塚らと共に全国の舞台で活躍。全国優勝こそ惜しくも成らなかったが、実力者揃いの良いチームだったと思う。

 

新チームの布陣

3年生が引退後の新チームの布陣は今までの試合を見る限り下記のようになっている。

 

先鋒 新谷 (1年・和歌山県西浜中出身、長野全中個人ベスト32)

次鋒 鈴木 (1年・茨城県阿見中出身、長野全中個人準優勝)

中堅 木村 (1年・群馬県藪塚本町中出身)

副将 棗田 (2年・広島県亀山中出身、都道府県少年代表)

大将 岩部 (2年・香川光龍館出身、道連個人準優勝)

更に1年生には渡邊 (茨城県青葉中出身、長野全中出場、関東個人ベスト8)、豊田亮太郎/豊田虎太郎兄弟( 埼玉県栄進中出身)らも控えている。

 

これまでの戦い

さて新チーム発足後の戦績を見てみよう。

主な大会では、1月に行われた第35回茨城新聞社旗では決勝で栃木の佐野日大に代表戦の末敗れ、準優勝。立派な成績だが、3連覇を狙っていた葵陵としては悔しい敗戦となった。 

更に選抜県予選会を兼ねた新人戦では県内のライバルである土浦日大に代表戦で敗れ、まさかの準優勝。まさか、とは書いたが、岩部を代表戦で破った土浦日大大将・小松崎は中学時も地元の結城尚武館や小山三中で活躍し、寒川3年生がいた時も茨城県で個人5位に食い込むなど非常に力のある選手。とは言え、名門・水戸葵陵としては幸先の良いスタートとは言いがたいものだったろう。幸い、今年の茨城県は上位2校が3月の選抜出場権を得られるため、出場決定戦で岩瀬日大を下した水戸葵陵も出場切符を掴んだ。

 

今後の戦いをうらなう

さて、水戸葵陵の力が試される最初の正念場は3月に愛知県で行われる全国選抜だ。

先日組み合わせ表の発表が行われたが、水戸葵陵、なかなか大変なポジションに入った。1回戦は香川の高松商業。ここを勝ち上がれば2回戦で福岡大大濠 VS 龍谷富山の勝者とぶつかることになる。福岡大大濠は言わずもがな、剣道のメッカ・九州を代表する強豪校だ。先日行われた九州大会でも堂々の団体優勝。個人では前述の通り大将の木島が準優勝を果たした。

両校共に順当に勝ち上がれば2回戦で激突・・うーん勿体ない!ハッキリ言って決勝戦でもおかしくない組み合わせなのだが、どちらかは少なくともベスト16にすら入れない。残酷だ。ここを勝ち上がって更に2回勝てば準決勝、順当にいけば九州学院が上がってくるだろうか。

茨城新聞社旗決勝の再現となる水戸葵陵 VS 佐野日大が再現されると面白いが、果たしてどうなるか。

個人的には、次鋒・鈴木と大将・岩部がキーになると考える。2人とも中学時から全国の舞台で輝かしい実績をあげてきた選手。

鈴木は高校剣道に触れて間もないところもあり、真の実力を発揮するのはこれから。彼が次鋒でポイントゲッターになれるかがどうかがデカい。

選抜2回戦では順当にいけば福大大濠と対決。

岩部は大濠大将の木島に道連個人決勝で敗れた雪辱を果たし、無冠に終わった昨年を超えられるか。

水戸葵陵高校、挑戦の一年が始まった。

 

こちらの記事もよく読まれています!

再び選抜の頂点に立てるか 絶対王者・九州学院 (高校剣道)

2018.03.13

明豊高校、破天荒ルーキー達の集大成 (高校剣道)

2018.03.13

日章学園、甲斐イズムで全国の舞台へ! (高校剣道)

2018.03.13

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です