進撃の九州学院 (高校剣道)

このブログでも再三書いてきたが、今の剣道界を語る上で熊本県の九州学院に触れないわけにはいかない。

長い歴史を誇るこの強豪校は今までに数えきれない剣道を生み出してきたが、近年はその勢いを一層強めているように感じる。

九州学院高校

九州学院は中高一貫校で中学・高校ともに全国トップクラスの実力を誇る。特に九州学院高は2014~2016年にかけて4大大会を連続優勝。一回でも優勝することが困難な4大大会でこれほどの連覇はもちろん高校剣道界初である。

  選抜 玉竜旗 魁星旗 IH
2013 九州学院 福大大濠 九州学院 九州学院
2014 九州学院 九州学院 九州学院 九州学院
2015 九州学院 九州学院 九州学院 九州学院
2016 九州学院 九州学院 九州学院 九州学院
2017 九州学院 九州学院 島原 高千穂
2018 九州学院 島原 島原 九州学院

 

2016年は星子、梶谷という2枚看板に加えて、切り込み隊長の鈴木、中盤の黒木、岩切の布陣で大活躍したことは剣道ファンの記憶に新しい。小角率いる麗澤瑞浪を中心として九学包囲網を敷くも、一歩のところで及ばなかった。

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4大大会連勝街道は2017年の魁星旗で龍谷に敗れて終わったものの、団体では選抜と玉竜旗を制し、個人では大将の岩切がインハイ個人優勝を果たした。

2018年も九学の勢いは止まらない。重黒木を中心としたブ厚い選手層で選抜とインハイを獲る。玉竜旗決勝では島原に惜しくも敗れ、4大大会は九学と島原で2つずつ分け合う形に。この両校の頂上決戦はおなじみの光景になっている。

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さて、2019年も九学高の勢いは止まらなさそうだ。相馬、岩間、門間といった全国で活躍していた面々を中心に層の厚さは例年以上かもしれない。今月行われた熊本県新人戦では団体・個人ともに圧倒し、幸先の良いスタートを切った。

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九学高の活躍については過去の記事で書いてきたのでそちらを見てほしい。

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九州学院中学

九州学院高校の躍進を支える大きな原動力が九州学院中学だ。

中学剣道を語る上でも九学は欠かせない。全国中学剣道大会を見てみると、直近の6年間で九学中は団体優勝3回を果たしている。しかも、個人戦では2018年に鮫島が優勝、末永がベスト8、2017年に荒木、平尾でワンツーフィニッシュ、2016年には相馬が3位という圧倒的な成績を残しているのだ。

優勝 準優勝 3位 3位
2013 高森中 中部中 平坂中 国士舘中
2014 潮田中 高知中 久御山中 玄洋中
2015 九州学院 潮田中 東京学館浦安中 関中
2016 玄洋中 加古川中 国士舘中 横浜中
2017 九州学院 関中 六角橋中 東海大浦安中
2018 九州学院 潮田中 長崎南山中 豊中十六中

ちなみに、2014、2015年に全中個人優勝した岩切重黒木は共に関東から九学に進学、九学の歴史に残る大将となった。ちなみに岩切が優勝した2014年の全中個人で準優勝した杉田、3位の寒川はその後水戸葵陵に進学し、九学の最大のライバルとなった。

2015年に団体3位入賞した関中大将の小川もまた重黒木と共に九学に進み、安定感ある戦いで団体レギュラーとして活躍。2013年に個人ベスト8に入った星子、団体優勝した高森中で大将を務めた梶谷は前述の通り最強の2枚看板として圧倒的な成績を残した。

このようにただでさえ、全国トップクラスに強い九学中に全国から猛者が集まってくるので、九学高の選手層の厚さは尋常ではないのだ。中学の時に全国トップクラスで活躍していた選手ですらレギュラーになれないこともザラにあるので恐ろしい。まず間違いなく、今全国で最も選手層が厚い剣道部は九学だろう。

九学OBの活躍

九学OB達の高校卒業後の活躍も目覚ましい。

2016年に大将を務めた星子は筑波大に進学、全国屈指の強豪大ですぐにレギュラーとして活躍。剣道ファンをあっと驚かせたのが2017年の全国学生剣道選手権。初出場した星子は1年生ながら並み居る先輩選手達をおさえて堂々の3位入賞。準々決勝では同大の先輩である初田を倒しての準決勝進出だった。

星子は今年の関東学生剣道選手権でも優勝、史上最年少で世界選手権団体メンバーにも選出され、まさに今飛ぶ鳥を落とす勢いの剣豪だ。

星子だけではない。

先日行われた全国学生剣道優勝大会の決勝。中央大と筑波大という大学剣道を牽引する二校で行われた試合で目を引いたのは出場メンバーの出身校。

中央大から、先鋒・黒木、五将・鈴木、三将・本間。

筑波大から、中堅・星子、副将・佐藤。

なんと、出場選手14人中5人、つまり3人に1人以上は九学出身なのだ。4学年に全国から強豪が集まる強豪校のレギュラーにこれほど一つの高校のOBが集うのは明らかに異常だ。いかに九学が今の剣道界を牽引しているかを象徴している。

さらに出場選手14人中10人が九州の高校出身。これもまた学生剣道の趨勢をよく表していると言えよう。

これまた先日行われた全国実業団剣道大会の決勝、パナソニックES本社 VS 富士ゼロックス本社。パナソニック大将の足達、富士ゼロックスの東郷は九州学院の出身。

今年の全日本剣道選手権では熊本県の西村が東京都の内村を下して優勝。この二人が九学を代表する伝説的OBなのは言うまでもないだろう。

まとめ

九学の勢いはしばらくの間衰えることはなさそうだが、ライバルたちは九学包囲網を敷いて対策を練ってくるだろう。九学中で言えば関東勢の潮田中や関中、高校ならば池田兄弟率いる福大大濠を筆頭に島原、高千穂、水戸葵陵らが虎視眈々と機会をうかがっている。一冬を超えた彼らの素晴らしい試合を楽しみにしたい。

 

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